検診の結果
検診で異常が見つかった場合は、必ず精密検査を受けましょう
陽性または異常が見つかった場合
もしHPV検査で陽性と判断されたら?
陽性=子宮頸がんではありません。
HPV検査は、将来、子宮頸がんになる危険度をチェックする検査です。結果が「陽性」であってもイコール子宮頸がんということではありません。ほとんどの場合、HPVは免疫力によってからだの外に排除され、検査では検出されなくなります。ただし再検査や精密検査が必要と診断された場合は、医師の指示に従いましょう。
現在日本では、20歳以上の女性に対し、厚生労働省が定めている「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」において、2年に1度の細胞診単独法を基本としています。そのため、HPV検査が「陰性」の場合でも少なくとも2年に1度の検診を受けることが大切です。(※自治体や健診機関によって受診間隔は異なる場合があります)
さらに、検診で異常がなくても、おりものの異常や不正出血などの気になる症状があれば保険診療として、婦人科か産婦人科を受診してください。前述のHPV検査による検診は、一般的に30歳以上で推奨されていますので、20代ではまだパートナーが変わることも多いので、2年に1度の細胞診による検査が重要です。
検診で異常が見つかったら?
必ず精密検査をうけましょう!
検診にて異常が見つかった場合、さらに「コルポスコープ」と呼ばれる腟拡大鏡を使った精密検査が行われます。子宮頸部の粘膜の表面を詳しく観察し、異常な粘膜の状態や範囲を確認します。コルポスコープによる観察で異常が見られた場合は、異常が見られた部分から小さな組織を取って確定診断が行われ、経過観察か治療が必要かの判断がなされます。検診で異常があっても精密検査で経過観察となることも多く、正しい処置やご自身の安心を得るために、結果を放置せずに必ず精密検査を受けましょう。
子宮頸がんが見つかったら、妊娠できないですか?
初期の子宮頸がんなら妊娠も可能です。
子宮頸がん検診によって、異形成などが発見できれば、がんになる前に治療できます。しかし、この段階を見逃すと初期がんの段階を経て、浸潤という状態に進行してしまいます。早期の段階で発見できれば、簡単な手術で処置ができるので子宮も取らなくて済み、適切な治療とフォローが行われれば再発・転移することはほぼないといわれています。
陰性だった場合
「HPV検査」で陰性でした。今後検診を受けなくてもいいですか?
定期的な受診をお勧めします。
性交渉によって感染するHPVは、およそ5~10年という長い期間を経て子宮頸がんに進行します。また、再感染することもあれば、まれな一部の子宮頸がんでは、HPVが検出されないこともあります。早期に発見して有効な治療を行うためにも、定期的に検診を受診することをお勧めします。